脱腸の記、その2 2017年7月
4年前に左鼠経部のヘルニア手術をしたときに主治医から3人に1人は反対側にも出ますよといわれていたが何と!その1人になってしまった。
これは当たり年だと思いジャンボ宝くじを購入。
かかりつけの医院で見てもらったところ、やはり鼠経ヘルニアとの事で手術を薦められ前回同様、茅ヶ崎市立病院で手術をすることにした。
なんだか知らないがヘソから下の病気ばっかりだなあ。しかも若い女医!!
2017年7月25日(火)入院
手術は28日の予定なので本来は27日に入院すればいいのだが血液サラサラ の薬を飲んでいるので早めに入院して薬を中止し点滴をすることになる。
看護婦さんが新人のようで点滴の針がなかなか入らず、結局利き手の右腕にしたので若干不便ではあるが、かわいい人なので許す。
夕飯は土用の丑の日という事で「うな丼」が出てなかなか旨かった。
血液サラサラの錠剤を中止してヘパリンという名の抗凝固薬を3日間点滴 、普段 服用中の錠剤は血液中に3日位残るのに対しヘパリンは1日しか残留しないので手術中の出血を抑えられるとの事
2017年7月26日(水)
明日までの点滝はヘパリンNaというもので血液サラサラの薬の代わりに静注しているものである。
普段服用しているシロスタゾール錠は血液から抜けるのに2、3日かかるがこの点滴は1日で抜けるので手術の前日まで実施し、術後は普段の薬に戻すそうだ。
今朝は持参したPCをスマホのテザリングでネット接続をしようと思ったがどうしても繋がらず結局はセキュリティーをオープンにしてどうにかOKとなったが、不用心なので後で再度設定をし直すつもりである。
今日初めて三宅医師の回診があり、腹部の張りと痛みについて話したので触診をしたところ、やはり張りがあるので近いうちに胃カメラ検査をするように言われた。
2017年7月27日(木)
朝の回診で三宅医師に今日腹部のレントゲンを撮るように指示があった。看護婦さんがへその掃除に来たが、陰毛はそのままでいいとの事だった (結局手術の最中に剃毛された)。
麻酔医が来て説明と診察をした。
明日の手術に備えてシャワーを浴びた。狭いシャワールームだが水量は豊富で気持ちよかった。
レントゲンを撮ったが特に何も見つからなかったので退院後胃カメラを撮るようにとの事だった。
シャワーを浴びたためか右手に刺してあった点滴の針が動いたようで血管を外れてしまったので改めて左手に点滴を入れた。
手術室の看護婦が明日の説明に来た。
2017年7月28日(金)手術日
昨日までは点滴をするだけだったので退屈な日々だったが今日からはそうはいかない。
今日は朝の9時以降、水分禁止で食事は1日中絶食である。
11時からの予定が15分ほど遅れて手術室に入った。
全身麻酔の手術は3回目だが今回も麻酔医の話を聞いているうちに起こされたらすでに手術は無事に終わって看護婦さんとカミサンがベッドわきにいた。 所要時間、約1時間40分。
そのままHCU(集中治療室)に移され一晩各種の管やらコードやらをつけられておとなしくしていたのだが一晩中腰が痛く、各種モニターのアラーム音がうるさくてほとんど寝られなかった。
2017年7月29日(土)
長い長い夜が明けて今日から飲食ができる。
早速朝飯が出てHCUで頂いた。
その後回診があり後で一般病棟に移るとの事で事前に看護婦さんによってチューブ類が抜かれたが、尿道のカテーテルは前回もそうだったが瞬間的に焼けるような痛みが走った。これはなれることは無いだろうと思う。
手術跡だが前回の時よりも痛みは少ないが、やはりベッドからの起き上がりや歩行時にはそれなりに痛む。それでも歩かないと治りが遅いそうである。
傷口より右わき腹が痛むが筋肉痛のような感じだ。
部屋は手術前と同じで窓際のベッドになったが市立病院に3回入院して窓際になったのは確か初めてだと思う。
わき腹の痛みが強いので痛み止めをもらって服用した。
2017年7月30日(日)
昨夜はそこそこ寝られたが起き上がったり歩いたりすると相変わらずわき腹が痛み深呼吸もできないので、とりあえず湿布を貼った。
朝の回診で明日の退院を確認、9日に経過を見せに来ることになった。
それまでは風呂は湯船につからずシャワーのみという事だが、元々風呂は好きではない方なのでなんの痛痒も感じない。
腸管を切ったわけではないので食べ物の制限もないがアルコールは傷の治りに影響するので云々との事だったが9日までは1日ビール350ml1本で交渉成立。名医だ!
因みに今回は抜糸不要との事である。それにしても、わき腹の痛みは相変わらずである。
2017年7月31日(月)退院
痛みは若干和らいだかな程度。
朝の回診があり無事退院となる。
1週間ぶりに家に帰ったが暑いこと、今まで涼しいところにいたので余計にこたえる。
本日(8月4日)現在、まだ傷口と、その周辺の痛みは若干やわらいできたがまだ完全ではない、まあ日柄ものだろう。
それにしてもちょっと入院手術が多いなあ。医療費は1割負担なので大変助かるが、申し訳ないような気がする。これで最後にしたいが・・・・・・・。
(後記)
今回は写真等は載せないが食事は量、質共満足のいくものであった。これで、お銚子の1本も付けば当分滞在したいぐらいのものだ。
特筆すべきは、やはりうな丼か。
考えてみると21歳ぐらいの時に盲腸を切ってから今回で4回目の入院となるがそういえば他にも車で追突されてむち打ちになって1週間ほど入院した事もあったな。
この後10年生きる事ができるとしても今回を最後としたいものである。
今回もTVは一度も観ず持参した文庫本5冊は全て読んでしまった。洋物長編2冊、時代小説2冊、エッセイ1冊、「NHKらじるらじる」というアプリで第2放送でやっている朗読の過去の放送分、柳田国男の故郷七十年という番組を聞いていたがなかなか面白かった。
−完-
JG1GMM