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阿蘇訪問の記 (JG1GMM 寺内
 懸案であったS氏邸新築現場訪問の旅が実現した。
以下は、その折の簡単且つ思い出す範囲での訪問記である。
かなり時間がたったので、相当あいまいではある。特に前後の関係は相当に怪しい。
平成13年10月30日(火)もちろん快晴
 早朝のANA便(時間と便名は忘れた)に搭乗のため、茅ヶ崎の自宅を、朝5時に出発、茅ヶ崎駅まで歩き、かろうじて予定した電車に乗った。

 前日まで天気が芳しくなかったが、この日は素晴らしい天気で気持ちがいい。
 横浜YCATからリムジンバスで羽田に到着。
 空港のレストランでパンと卵などがついたモーニングセットで朝食をとる。これが田舎者の悲しさでチェックインをしてゲートを通ると立ち食い蕎麦屋があった。残念!!普段の朝食はよほどの事がない限り麺類にしているのに。

 例によってセキュリティーのゲートでピンポン(だったかな)なってしまい、ボディーチェックを受ける。かわいいお嬢さんならいいが、普通のお兄さんだった。

 飛行中、またまた残念なことがあった。雲海の上を飛んでいたのだが、富士山が雪をかぶった頂上を雲海の上に突き出していて、素晴らしい眺めであった。何回か飛行機に乗っているがはじめて見た景色だ。白い雲にまん丸く穴があき富士山頂が飛び出している図は、なかなかのものであった。見栄を張って「飛行機なんぞは乗りつけいて、どうってことはない」てな態度でカメラを天井の荷物入れに入れたままであった。慌てて取り出せばよかったのだが、生来の気の小ささが災いして?もたもたしているうちに、とうとう行き過ぎてしまった。全く無念残念。それにしても、快晴なのになんで雲海かな?もしかして朝のうちは曇っていたのかな。

 無事に熊本空港に到着。S氏が車で迎えに来てくれる。ひげなどはやして、いかにも晴耕雨読の人に近づいた感じである。

 まずは、阿蘇の外輪山をドライブ。なかなかの眺めである。平日(しかも月末前日)にもかかわらず、結構観光客がいた。
 あちこちに牧場があり牛が放牧されていたが、狂牛病騒ぎで大変だろう。小生個人的には、な〜んにも気にしないのだが、世の人達は結構こだわっているみたいで、肉の業界の人達には強い同情を感じる。そもそもマスコミの報じ方にも問題ありと思うのだが。


 話がそれた。外輪山をドライブ後、いよいよS邸建築現場に到着。

 地元のスーパーに買出しに行きバーベキューの材料を仕入れる。大工さんたちとバーベキューを楽しむ。大工さんたちは手馴れたものでドラム缶を下のほうで輪切りにしたもので廃材を燃し、おきを作って肉、野菜を焼く。また、近所の人(たしか、住職さんだと思った)から頂いた山芋をおろし鉄板で焼いたが。これはなかなか美味であった。

 S氏の先祖代々の墓地に行ってみる。これがまた、小山を登っていくのであるが、獣道のようなところで結構大変であった。それに鬱蒼としていて昼間でも一人では遠慮したくなるような環境である。近年Sさんが改葬した墓はとても立派であった。歳をとったら墓参も大変であろうが今から足腰を鍛えるのであろう。
 
 買い物に行きながら阿蘇神社(名前が違ったらごめんなさい神様)に行ったが
なかなか立派な神社であった。商売柄、一応近所のスーパーとか豆腐屋さんとかにマーケティングリサーチ(大げさな表現)にいきながら晩飯を調達に行く。晩飯は寿司と豆腐で、いかにも日本人である。S氏は日頃アルコール類をたしなまないのだが日本酒の在庫があったので、ありがたく頂戴する。

 建築現場の脇にいわゆる飯場などで使っているコンテナ状のプレハブ小屋で概ね、4畳ぐらいの広さだろうか。この小屋で一宿一飯の恩義に預かったわけだが昔、さかんに山に行っていたころを思い出した。当時に比べるとコンロやランプなども便利になったものだ。おかげで快適な睡眠をとることができた。これで、隣に寝ているのが妙齢なご婦人だったらいうことはなしなのだが。
平成13年10月31日(水)またまた快晴
 早朝起きてみたら、一帯に霧が立ち込めていた。けっこう寒かったが快適である。S氏曰く、この調子だと山に登れば素晴らしい景色が見られるとの事。早速車に乗って外輪山に登ったところ、まさに見事な雲海 (クリックでワイド画像)(霧の海でもそういうのかな)が平地を隠し、山の頂きが白い霧の海から姿を見せ、誠に結構な眺めであった。しばらく見とれているうちに東の山から太陽が姿を見せ始め、実に神々しくも美しい光景であった。地元の人でもなかなか見られないと言う話であったが、日頃の行いがいいと、こういういい目にあえるのである。

 仮小屋に戻り即席ラーメンの朝食をとる。今日は麺類が食べられてよかった。おもてはもう結構冷えこんでいて思わず体が縮こまってしまう。食うものを食ったら、必然的に出すものがあるのだが、隣接の仮設トイレは使わずに、前日行った神社の駐車場にある公衆トイレをありがたく使わせてもらう。なんてったって水洗であるので推薦ものだ。
 たった一晩泊まって、もうすぐ帰るのであるが、そこは車の往来の少ない快適な道路なので、けっこうあっちこっちにドライブができた。まずはきれいな湧き水の出る観光スポットにいったが例によって何と言うところだか忘れてしまった。まったく、連れて行ってくれた人は張り合いがないだろう。
次に(順番は狂っているかもしれない)いよいよ阿蘇の火口に行ったのだが、またまたタイミングが良く、少し前までは風向きが悪く火山ガスが見学コースにたなびいていて入ることができなかったそうだが、我々がついたとたん解禁になって、ゆっくりと美しくも不気味な火口を見ることができた。
 もっとも、こんなところまで仕事の電話がかかってきたのには驚いた。携帯電話なんぞ便利なんだか不便なんだかわからない。
 とにかく、火山というものは、ハワイのキラウェア(どうだ!!)や箱根の地獄谷、北海道のなんとか山等々見たことはあるが、それぞれに違った趣のあるものである。まったく我が惑星の息吹を感じる(おおげさな!)。
 
 山を下ってきたところに、牧場が経営しているんだか知らないが(編者注・・長陽村の阿蘇ファームランド)、土産物やらレストランやらがある大きな建物があり、休憩がてら昼食をとる。

 運転手つきの(失礼)観光なのでソーセージをつまみに地ビールなんぞをたしなみながらの昼食である。残念ながら主食は何であったか忘れた。
 愚妻に土産を買っていかないとうるさいので、物色したが結局空港で買うことにして、ここでは何も買わなかった。学生さん達が大勢いたので小生が売上に協力しなくてもいいだろう。
 そろそろ空港に向かうのだが、途中でS氏が依頼したログメーカーに立ち寄り茶などをご馳走になった。もちろんS氏は用があったのだが小生は付録。

 いよいよ短い旅も終わりに近づき空港まで送ってくれたS氏とも別れ出発までの時間に土産物あさりである。結局面倒なので「明太子」と「陣太鼓」とかいう定番のものに落ち着いた。
この間にも仕事の電話があった。ああ便利なものだなあ。

 帰りの飛行機では行きの失敗に懲りてデジカメを手元に置いていたのだが、特に撮影するものもなく、荷物になっただけであった。

 かくして、無事に我家に帰りついたのであるが、S氏には2日の間大いにお世話になった。感謝感謝!

 
すでに氏はご家族と共に阿蘇に転居し、なれない薪割や畑仕事に精を出している。フレーフレー中年男!!

平成14年1月 JG1GMM 寺内